コタンとThe MARKETのスタッフが毎月持ち回りで執筆しているコラム記事。
今月の担当は、ザ・マーケットのパン職人桐山陽菜子。
職人歴11年、早朝のキッチンで日々パンと向き合い、マーケット酵母を繋いできたひなちゃん。
我が子を見守る親のような目線で、愛するパンたちについて書いてくれました。

この世にはいろんなものが存在していて、それぞれには必ず”好き嫌い”があります。どんなに支持されているものや人でも、それを苦手とする人は必ずいます。みんなに好かれるのは無理なことです。
食べ物の好き嫌いは、生きていくうえで誰もが関係することかと思います。
マーケットのパンは特に好き嫌いが分かれる味と言えるかもしれません。独特の酸味があり、でも噛めば噛むほど感じられる旨味もあり、私はとても好きですが、苦手な方もおられるでしょう。
マーケットのパンに出会ったきっかけはお客さんそれぞれにあるかと思いますが、気に入って毎週予約してくださったり、何年も通ってくださる方々には本当に感謝しています。「ここのパンがないとダメなのよ」と、パンを焼いてくれてありがとうと喜んでくださる素敵なお客さんがたくさんついていてくださり、ほんとうに幸せな仕事だとひしひしと感じています。マーケットのパンを長年愛してくださる方々や、これから出会って気に入ってくださるかもしれない方がいる限り、初代パン職人から繋いでいる酵母たちと、マーケットのパンを焼き繋げていかなければなと強く思っています。必要とされる人のところに、マーケットのパンが届きますよう。
