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【organic farm 風の谷】

一般道から外れ、谷間の草が鬱蒼と茂る小さな道を行く。
パっと空が開け、海が見える谷間。

海から山からの風が通り抜ける、まさに「風の谷」。
そんな場所に「organic farm 風の谷」さんの畑があります。

美しい絶景に広がる、草がきれいに取られたそれはそれは美しい畑。

風の谷さんの野菜は大きくて美しいなぁと納品の度に思っていましたが、
畑もなんとも美しい。

出迎えてくれたのは風の谷を運営する啓介さん。

スカンと開けた日当たりが良い土地で、風が抜け、水はけも良いそうです。

それは反対に、真夏の太陽を遮るものがほとんどないという事。

そして、風が強いと作物は倒れてしまいます。
冬の強風の時期は背の高い野菜は植えないなど、自然にとても左右されやすい立地。

そんな場所で無農薬・無肥料・除草剤不使用!

毎回美味しく美しい野菜を店頭に届けてくれる。
たくさんの努力と施行錯誤の賜物。
すごい!

ほとんど生えていない草は全て手作業で取っているそう。

自然農では下草を生やしたままの畑をよく見ます。

風の谷では実践してみた結果、草をきちんと抜いたほうがよく育つそうです。

そして水は基本やらない。
(人参やタマネギ、種蒔きの時に発芽に必要ならあげるくらい)

そして、肥料もやらない。

今スーパーマーケットでよく売ってる
大量生産で規格の揃った野菜は慣行栽培という農法で、肥料と農薬がセット。

肥料をやるから虫が来て、肥料で草が育つ。
そのために虫駆除の農薬と除草剤を撒く。(なんて悪循環!)

しかも肥料を与えた野菜は、細胞を肥大させて大きくなっているので
細胞の結びつきが緩くなり腐りやすい。

自然栽培の野菜は細胞が密だから腐らずに枯れる。

何より、植物は本当は一人で完結しているもの。

太陽の力で大きくなり、葉や根から光や水を吸収し
自分でデンプンを作って育つから肥料は要らない。

どれだけの栄養分が要るかなんて、本当は植物自身にしか分からない。

水も肥料も人間がやらないのが本当は自然。

人間が手を加えなくても植物自身で完結している。

啓介さんの話を聞いて本当に納得。

人間が自然をコントロールするために変な悪循環をしている事。
改めて再確認しました。

手押しの耕運機で耕すのにも理由があります。

トラクターで畑を耕す方が簡単ですが、トラクターの重みで土がカチカチになり
植物が根を伸ばすのを遮ってしまう。

いかに植物自身が根を伸ばして栄養を取っていくかが大切。

重い機械で土をカチカチにしない事。
雑草を小まめに取る事。
全て植物の力を最大限に出せる様、環境を整えることが大切だと言われていました。

そして、風の谷さんで一番大切にされているのは「種採り」です。

「自家採種」(自分で種を採る事)から逆算して考え、種を採るために野菜を育てる。

あれ?
野菜が食べれるまで育てるのが一番大切なのでは?

そう思う方もおられるかもしれません。

数回前の「種」についてのメルマガでも書かせていただきましたが
「自家採種」ってとても大切なのです。

この「自家採種」に、
無農薬、無肥料、除草剤不使用でも美味しい野菜が育つヒントがあります!

種は野菜のDNAの宝庫。
親の特性を継いで子は育ちます。

親がその土地にしっかり適応し力強く育っていれば、
(水が少ない土地なら水が少なくても育つなど)
その特製を継いだ子は、その土地・風土に一番合った野菜になります。

繰り返し種を継ぎ育てることで、どんどんその土地に合う特性になっていく。

力強い野菜は虫にも負けません。
一所懸命自分で養分を作って守るので、余計な肥料をあげなくても美味しい。
農薬も肥料も要りません。

そして連作について。

通常農業では連作を推奨していません。

「連作障害」
繰り返し同じ場所で同じ野菜を育てると
その野菜に必要な土の養分がどんどん減って、その野菜の育ちが悪くなるというもの。

しかし風の谷さんはあえて連作をします。

自然を考えた時、植物の種が落ちるのは生えている同じ場所です。
それを再現しているだけ。

自然に添って、植物自身の適応力を大切にしていく。

「そうすると、愛着も湧くしね。」

例え過酷な環境でも、色んな経験を共有し、一緒に自然と寄り添いながら育てていく。

不作でも種さえ採れない時は無い。
不作の種でも、次の年には問題無く育つ。

命を繰り返し続けて行く事。
それは人間も植物も同じなんだ、と改めて感じました。

啓介さんは元々農家さんでなかったそうです。

元々東京で服屋を20年ほど営んでおられました。

きっかけは3.11。
東日本大震災で社会の在り方を考えた時、東京で服屋をずっと続けていくイメージが
湧かなかったそうです。

色んな本を読んで模索する中、
近所の有機栽培農家さんが育てた春菊を食べたらすごく美味しかった。

そこからどんどん農業に興味が湧き、2年ほど服屋の仕事をしながら
その有機農家さんに通って農業を教わったそうです。

本格的に農家になろうと思い、西日本で土地を探していた時に
この土地を同じ牛窓のwaccafarmさんから紹介してもらいました。

「海が見えるからいいかな、で決めた」
「来ちゃったしやるしかない。」

今も畑の周りは自然に還りそうなほどの草の海。。

「元々この周りみたいに草が生え放題の場所だった。ちょっとづつ開墾した。」

何年も耕作放棄地だった場所。
しかも谷間なので傾斜も多く開墾作業は過酷だったのでは。。

「まぁ、やろうと思ったらやれた」

面白いから、とアハハと笑う啓介さん。

本当にすごい!

今年は夏以降雨が少ないから、秋からの葉野菜の芽が中々出ない。
出ても水が無いから育たないかもしれない、と言われてました。

確かに研修で伺った10月前後は1~2ヶ月まともな雨が降らなかった。

「種さえ採れれば、また来年も頑張れる。自分の気持ちを繋ぐためでもある。」

畑を見ながらぽつりと言った言葉。

自然は只ただ優しいだけじゃない。

降り注ぐ太陽と風の通り抜ける風の谷で
野菜と共に日々真剣に向き合っておられます。

美しい海の見える畑。
飄々とした笑顔の啓介さん。

ツヤツヤのピーマンを頂き、歩きながらガブリ。

苦味もほとんどなく、とっても瑞々しくて活き活きしていて
本当に美味しかったです。

風の谷さんの野菜は毎週金曜日にコタン両店入荷です♪

みなさん、ぜひ風の谷さんの野菜を食べてみてくださいね!

野菜便を不定期でされています。
気になる方は詳細コチラ↓↓↓

https://kazenotani-farm.stores.jp/


固定種 秋蒔き種 コタンに入荷しています。種のことを学ぶほど雄性不稔(ミトコンドリア異常)を利用したF1種が気味悪くなる。経営農業ならまだしも家庭菜園、自給菜園では命ある種を蒔きましょう。

~自家採種可能な固定種の秋まき種~

赤えんどう豆、小麦、もち麦、宮重大根、赤大根、ソラマメ アグアドゥルセ、中国白菜 グラナート、マーシュ(コーンサラダ)、カラフルえんどうミックス、イタリアンレッドトルぺードオニオン、ムソナ オニオン、六条大麦、ゼファフィノ フェンネル、チャービル、ラシネート ケール、パクチョイ、セリフォン、大阪たか菜、アルギュラロケット、ブライトライト チャード、バターフレイ ほうれん草、春菊、石倉一本ねぎ、リーキ ヴァルナ、スぺリオール レタス、リトルジェム ロメインレタス、ソラ ラディッシュ、フレンチブレックファースト ラディッシュ、キオッジア ビート、滝野川ごぼう、その他いろいろ・・・。

~ハーブ~
コリアンダー、セージ、レモンバーム、スウィート マジョラム、レモンバーム、ペパーミント、ローズマリー、オレガノ、タイム、チャイブ、ガーリックチャイブ(ニラ)、パセリ、イタリアンパセリ、ディル、その他いろいろ・・。

~花~
ポリジ、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール、カレンデュラミックス、ホワイトクローバー、クリムソンクローバー、コーンポピー、カリフォルニアポピー、コーンフラワー、エキナセア、ジャスターデイジー、ニゲラ、ラークスーパー、ゴテチャ、スイートピー、ヘアリーベッチ、その他

現在、大量生産、大量消費の社会構造のもと、経済効率が最優先される中で、農作物においても均質、画一化が要求されるようになり、周年栽培が可能で長距離輸送に耐えうる品種が、交配技術、そして近年では遺伝子組み換え技術の「進歩?」によって次々に作りだされています。 現在、一般に流通している種子のほとんどはこうして作られた交配種(F1種とも呼ばれる)で、生産旺盛かつ均一に育つ特徴を持つ一方、農薬、化学肥料の使用が前提あるいは推奨されているものがほとんど。また種子を自家採種しても翌年は同じものができないため、種子を毎年購入しなければなりません。 「たねの森」の種は、自社農場、またオーガニック認証、バイオダイナミック認証を受けた海外の農場で農薬、化学肥料を使わず栽培、採種された種です。また「たねの森」の種子はすべて自家採種可能な固定種です。 そしてその多くは、先祖代々受け継がれてきたエアルーム種と呼ばれる伝統品種でもあります。

一袋309円