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めっきり寒くなりました!
どんどん冬が近づいていますね◎

みなさん元気にお過ごしですか??

さてさて前回から引き続きまして
今回のコタンのお便りは、コタン研修ツアー2軒目でございます◎

岡山が誇るこだわりのクラフトビール「koti beer(コチビール)」

華やかな香りと優しく柔らかい味わい。
ビールが苦手な方も飲みやすいと評判!

コタンでも人気の「koti beer(コチビール)」の
koti brewery(コチブルワリー)さんを訪ねました!

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街を抜け山間を抜け、コタンのある岡山市からどんどん東へ。
あと少しで兵庫県という岡山東端の備前市。

静かな山間に「koti brewery(コチブルワリー)」の醸造所があります。

迎えてくれたのはkoti breweryの代表の妹尾さん。
とても物腰のやわらかい好青年。

はじめに教えてくれたのはこの場所の事です。

平屋のコンクリートで作られた、大きいとは言えないシンプルな建物。

この建物は備前市の持ち物で、元々地域の寄り合いの作業所として
地域の人たちが大豆を持ち寄って味噌を仕込んだりする場所だったそうです。

年々その寄り合いの作業があまり行われないようになり
今は縁あってkotiさんが一部醸造所として使用しています。

きれいに整えられた作業場には私たちの背より低い小ぶりのタンクが4機。

この小ぶりのタンクはアメリカの家庭用のサイズだそう。
(アメリカでは家でもタンクでビール作るのか!)

麦汁を温める時に使う寸胴鍋も
海外の家庭用の大きいサイズをオークションで購入したそうです。
アナログな機材も多い。

最新の機材や大きなタンクは借金してまで買おうとは思わなかった。

自分の出来る範囲でシンプルに揃えることで
結果、やりたいと思っていた
自然なビール作りが出来るようになったと語ってくれました。

ビールの主な原料は

天然酵母(自家採種)
麦芽(ドイツ産オーガニック)
小麦(岡山県産一文字うどんのフクホノカ)
ホップ(アメリカ産オーガニック)
柑橘ピール(瀬戸内産、オーガニックor自然栽培)

あと、コリアンダーシードやエルダーフラワーなどのハーブも入れます。

麦芽は食べさせて頂きました。
少し甘くて香ばしい。

ビールの苦味になるホップは菌が繁殖しすぎない様に制菌で使う程度。

出来るだけシンプルな味わいを目指しているので
ビールの苦味は柑橘ピールで出すそうです。

何と言っても天然酵母は
この醸造所の道を挟んだ向かいの桜の木の下で採取されているそう。

糖化した麦汁を置いておくと10分程でとれるんだとか!

酵母って意外と身近に存在するんだ!と
改めて菌と共に暮らしているんだなぁと実感しました。

柑橘ピールも自分たちで作ります。
毎年お正月に家族で夏みかんの皮をむくのが恒例行事なんだとか。
ほっこり。。♪

ビールは麦芽と小麦をお湯につけて
デンプンを糖化させ天然酵母で発酵させるというもの。

そうです。
ビールは発酵食品だったんです!
(そうか!とコタンスタッフ達も感動!)

妹尾さんのビール作りは出来るだけ自然に作る事を大切にされています。

温めた麦汁を冷やす際、
通常は機械を使い一気に冷却する
→自然に冷めるのを待つため一晩置く。

イースト菌を使用し発酵までに1週間かかる
→天然酵母で4週間~6週間かける。

通常炭酸ガスを入れたり
砂糖を入れたりして炭酸を出す
→発酵の途中で瓶詰めする事で瓶内発酵をして天然の炭酸を出す。

発酵も数字だけでなく、発酵の泡の具合を目で確認する。

熟成は毎回テイスティングして、
熟成の具合によっては瓶詰めしてから1年後に出荷する事もある。

自然を大切にするからこその手間暇です。

そして
「機械でボタンを押すだけのビール作りではなく、
 ビールを作っている感覚が欲しかった」
と語ってくれました。

自然との対話と自分の五感で作るビール。
これぞビール職人!

発酵途中の麦汁を試飲させていただきました。

ほんのり甘くフルーティな味わい。

アルコール発酵はほとんどしてないタイミングだったので
美味しい麦ジュースという感じ。

妹尾さん曰く、アルコール苦手な人はこの状態の方が好きという人がいるくらい。

この段階でもとても美味しかったです◎

何故ここまで自然のビール作りにこだわるか。

そこには妹尾さんの歩んできた歴史に理由がありました。

妹尾さんは学生時代に日本酒の発酵について勉強されていました。

卒業後は岡山県の日本酒メーカーに就職。
その日本酒メーカーでビールを作ることになり妹尾さんはビール作りに従事します。

その折にヨーロッパ中を旅された時
ドイツビールももちろん美味しかったけど、ベルギーのビールがとても美味しかった。

地方を回り、地元の人が馬小屋や水車小屋で作っているビールの美味しさに感動。

今まで大学や会社では
「いかに安定的に沢山作るか」を重視して「滅菌」の文化だった事に気づいたそうです。

ビールは醗酵食品。
菌があってこそ。
菌を滅してコントロールするのではなく、菌の味わいを活かしていく。

毎回味が違っていいじゃないか。
ぐびぐび大量に飲むビールだけじゃなく
じっくり味わって飲むビールがあっても良いんじゃないか。

その想いが妹尾さんのビール作りの起源です。

その思いは名前にも込められています。

kotiの由来は
「故知」と「胡地」の二つあります。

一つめの「故知」は、
「温故知新」のように昔の人々の知恵を意味します。

二つ目の「胡地」は、「未開の地」を意味します。

発酵食品とは本来、気候や各地に棲む菌達、
そして人による製造方法の違いによって
土地ごとに豊かな発酵文化が広がっていました。

今では発酵をコントロールし
「安定且つ均一的な製品の大量生産」を作る事が主になって来た。

その背景で各地の「個性」的な発酵文化が消えていってしまった。

kotiではその「個性」を大切にしたい。

その「個性」を実現するには昔では当たり前にされていた
「昔の人々の知恵」が必要です。

そして、ただ昔のビールを再現するのではなく
そこから新しいものを生み出す「未開の地」を切り拓いていくという
目標があるそうです。

出来るだけ自然な昔の製法を使いながら、新しい味わいを作り出す。

そんな魅力を持つ「koti beer(コチビール)」。

妹尾さんは最後にこれからの目標を語ってくれました。

現在、麦芽はドイツ産ですが
今後は国産の物にしてどんどん地産地消にシフトしていきたい。

小麦が現在岡山産の一文字うどんさんのフクホノカを使用しているように
出来るなら岡山県産で揃えたい。
自分で栽培するのも良いのかもしれない、と。

前回の一文字うどんさんでも言われてた日本の小麦の自給率15%の問題。
日本で使用する小麦はほとんど外国に頼りっきりです。

妹尾さんは
「やりたいというより、やらなきゃならないこと」
と言われていました。

自分たちが食べる物を自分たちで作る大切さ。

地産地消する事でその土地に合ったものが出来るし、地域も活性化していく。

それは多様性が復活して行く事。

妹尾さんの作る味わい深いビールは菌や自然の多様性があってこそ。

岡山県産の原料だけで作った「koti beer(コチビール)」は
どんな味わいがするんだろう。

今からとても楽しみです♪

そして、
その土地に根差した豊かな味わの物がどんどん色んな各地で生まれていく
そんな未来を想像してワクワクしました。

「koti beer(コチビール)」は
コタン岡大前店とコタン奉還町店向かいのThe MARKETで販売中です!

大量生産、安定供給では無い為ネットショップでは販売しておりませんが、
ぜひ岡山に来られる際は「koti beer(コチビール)」を味わってみてくださいね!

koti brewery(コチブルワリー)
https://kotibeer.com/

ぐっと寒くなってきて
秋らしい日々が続いていますね。
みなさんお元気にされていますか?

先日、コタンスタッフでコタン研修ツアーに行って参りました♪

岡山の東部(備前市、瀬戸内市、邑久町)でお世話になっている生産者さん達。
直接現場やお話が聞けるので毎回とても楽しみ!

それぞれの生産者さんの研修ツアーの様子を数回に分けお届けします♪

はじまりハジマリ~!

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【備前福岡 一文字うどん】

岡山県瀬戸内市。
豊かな吉井川とその周辺の緑に囲まれた小さなセルフうどん屋さん。

自家栽培・自家製粉(しかも石臼)の小麦粉を使用した、とても珍しいうどん屋さんなのです!

石臼と共に出迎えてくれたのは、二代目の大倉秀千代さん。

柔和な雰囲気と笑顔が素敵なお方。
石臼で小麦を挽く実演をしてくださいました。

元々東京でメーカーの営業職を20年され、Uターンで家業のうどん屋を継ぎました。

子供が産まれてから、田舎暮らしや食に興味が湧いていた秀千代さん。

うどん屋を継ぐとき、奥さんの友人で食に関心のある人に
「でも日本の小麦ではないんでしょう?」と言われ
その時「そんなものは無いよ」と答えたそうです。

当時うどんの原料と言えば輸入小麦が主流。

「うどんは日本の伝統食なのに、なぜ輸入小麦を使うんだろう?」

うどんの材料は、小麦粉と、塩水。
シンプルだからこそ、小麦のおいしさと安全にどうしてもこだわりたかった。

その思いから
「日本の伝統食であるうどんを国産の小麦粉で作りたい」そう強く思ったそうです。

そんな中、小麦の日本の自給率は15%。
ほとんど輸入に頼りっきりです。

因みに、原料に「小麦(国内製造)」とあっても
日本国内で製粉したという意味で原料の小麦は外国産がほとんど。

全国うどんに合う国産小麦を探し回り、辿り着いた先は灯台下暗し、隣町にあったそう。

絶滅危惧品種小麦の「しらさぎ小麦」

昔では瀬戸内沿岸で沢山栽培されていたそうですが、現在では超希少種で中々入手困難に。

それなら自分で栽培しよう!(しかも無農薬!)
と、種を分けてもらったのが小麦からつくるうどん屋の始まりです。

通常小麦はロール製粉機が主流ですが
どうせ挽くなら石臼製粉にこだわりたい、と石臼製粉業者を探すもすでに廃業。。

それなら自分で挽こう!と石臼製粉機を購入。

すごいバイタリティです!

それから国産小麦・石臼製粉でうどんを作る試作の日々が始まりました。

自然栽培で育てた小麦を石臼から挽いて製粉する。
小麦から採れる小麦粉は全体の7割。
石臼では2度の製粉作業が必要なので時間も倍かかります。

時間をかけて製粉した小麦粉から作るうどん。

手間暇かかるうどんは、元々ハレの日(特別な日)の食べ物でした。
ファーストフードのように食べるようになったのは近代になってからだそう。

そんな中、当時は国産小麦でうどんを作るのはコストも高く、プロでも扱いが難しい。
そのわりには特に美味しいわけではない、というのが主流。無謀だと言われたそうです。

そして最初に出来たうどんはブツブツと切れやすく、うどんとは言えない代物。

それでも石臼の溝の形や回転数、配合など調整し、諦めずに試作を重ねた結果
もっちり滑らかなうどんが実現しました!

渾身のうどん!

ただ、事前に茹でておき、食べる時に再度茹でて温めるセルフうどんには
しらさぎ小麦はあまり合わなかったそう。

なのでしらさぎ小麦のうどんは注文をもらってから茹でるスタイルに。

セルフうどんには「フクホノカ小麦」を使用しています。

今ではこちらのフクホノカ小麦も
同じ瀬戸内市内の農家に委託栽培して育ててもらい、自社石臼製粉しています。

手間暇かけた石臼製粉の良い所は、製粉時に熱がほとんど発生しないため、
たんぱく質の変異も少なく、小麦の風味がしっかり残っている事。

また、一粒丸ごと胚芽もふすま(外皮)も製粉するため、栄養価も高い。

全部入ってるからこそ、一文字うどんのうどんは少し黒ずんで見えるのです。

そんなうどんに情熱をかける秀千代さん。

情熱はうどんだけではありませんでした。

小麦を育てようと思ったきっかけのひとつに故郷の景観があります。

時代と共に農家がどんどん辞めていき、畑を住宅にしたり、耕作放棄地がどんどん増え、
故郷が寂しい風景になってきた。

故郷の景観を作っているのは農業だ。

その思いから、耕作放棄地にフクホノカ小麦の委託栽培をお願いしていった経緯もあります。

このフクホノカ小麦は慣行栽培(農薬使用)ですが、
農家の方にお話しし、化学肥料は使用せず菜種カスを使用しています。

ご自身で育てる無農薬のしらさぎ小麦の表作では、合鴨農法の無農薬でお米も作っておられます。
(引退した合鴨はお店で鴨南蛮うどんとして登場)

豊かに実る麦の穂や合鴨が戯れる田んぼ。

秀千代さんが大事にしたかった故郷の景色がここにはあります。

そして、最初に言われてたよう、日本の小麦の自給率は15%。

昔の「朝昼晩ご飯」を食べてた文化から
現代は「朝パン、昼麺、夜ご飯」が主流になって来た。

米の代わりに主食ともいえる状況の小麦の自給率がたった15%。

もし外国から輸入する小麦が、不作や規制などで日本に入って来なくなってしまったら。。

自分たちで小麦を作る重要性を感じています。

もし日本に輸入小麦が入らなくなっても、自分たちで小麦を作る一文字うどんは
うどんを打っていくことが出来ます。
これってとっても強い事。

日本の食物全体の自給率は37%。
(みなさんはどう感じますか?)

自分たちで食べる物を自分たちで育てる事。
その土地で生きて行くという事。

お店で出す天ぷらも、自身の畑や地元の農家さんの野菜を使用。
出来る限り地産地消で作って行く。

その一環として、毎月第4日曜日に開催の「備前福岡の市」も秀千代さんが発起人です。

一文字うどんのある岡山県瀬戸内市長船町福岡は、
国宝の一遍上人聖絵に描かれている「中世福岡の市」で有名なところです。
中世では、「山陽道で第一級の都市」といわれたほど栄えたところ。

それほど豊かで栄えたこの土地をまた活気づかせたいと始められました。

「備前福岡の市」では
地元瀬戸内市の農業者、生産・加工業者、工芸家を中心に、自慢の品が集まります。

そのほとんどの生産者が、環境負荷の少ない農法による生産や
その生産物の加工・販売を行い、地産地消に取り組んでいます。

一文字うどんの取り組みが輪になって、地域や環境を守る人たちを繋げていったのです。

生産者以外にも、一般の方にも食育を通して食べる事、環境、地域に興味を持ってもらいたい。
そういった思いで「一文字うどん教室」や「農業体験」も実施されています。

ここで、一文字うどんさんからお知らせです♪

近日、秀千代さんのうどん教室が開催されます!

全4回。
会場は岡山県瀬戸内市の一文字うどんと瀬戸内市邑久町牛窓の牛窓テレモーク。

現在募集中ですので、ご興味あれば是非応募してみてくださいね◎

詳細・お申し込みはコチラから↓↓↓
「瀬戸内市産小麦で手打ちうどんを楽しむ
(全4回)」
https://ushimadotepemok.stores.jp

一文字うどんの研修で感じたのは、良い循環の輪です。

原料にこだわる→国産小麦→→自給する(自分たちで作る)→環境への配慮→
→地産地消→地域活性化→消費者への食育→→そして原料にこだわるに戻る

この輪はどれが無くなっても繋がっていきません。

今回、メルマガを書くにあたって
一文字うどんさんの過去のブログや記事を読む機会がありました。

その中の文章に、今回の研修で感じた、秀千代さんの想いが詰まっているように思ったので
抜粋致します。

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この地域を、子や孫の代まで住み続けられるような地域にしたいと思っています。
そのためには、地域住民の多くが関わる農業がうまく回っていく必要があり、
小規模でも持続できる地域営農モデルを作りたいと考えています。

今後、「親子田んぼと食べるもん学校」と
地元の「五穀合鴨農法研究会」の生産者が連携し、
農業応援団を広げるような活動をしていければと思います。

また、地域に愛着のある子は地域を大切にします。
今の子ども達に原風景・原体験をたくさん経験してもらい、
次の世代の地域づくりにつなげていければと思っています。

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その他にも、

北海道大学で開催された、国際セミナーに登壇された時のブログでは

「いい農業」は、生産者だけではできないんだということを、
そして、「いい農業」は、生産者だけの問題ではなく、食べる人にも同じような問題なのだということ
改めて確認することができました。

という文章が。

コタンで働いていて常々感じる、自分は消費者として何が出来るのかという事。

幸いコタンという想いの詰まった生産者さんの商品を扱わせていただく商店に勤めています。

生産者さんの想い、商品の良さを伝えていけたらと強く思いました。

そして循環の輪がしっかりとした太い輪になっていけたら。

商品を繋げたり、買って食べたり、そういった地産地消のイベントに参加したり、
消費者として関わろうと思えば大なり小なりできます。

そこに関わろうとするか、関わらないままにするか。

それは自分が決めること。

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一文字うどんさんの研修の終わりに、コタンの代表が付け加えました。

「日本の小麦の自給率を考えると本当に深刻。
 自分で作った無農薬の小麦で自家製紛しうどんを打つ一文字うどんさんは
 本当に日本の最先端。

 日本で小麦栽培がどんどん増えて行く事、まず自給率を上げる事が大切。

 日本の農業は慣行栽培(農薬化学肥料を使う農業)がスタンダードになってしまっている中で
 全て無農薬の小麦を作っていくようになるには長い時間がかかると思う。
 (長年慣行栽培をしている農家さんのマインドや行政の仕組みなど)

 まずは慣行栽培であっても「自分たちで小麦を作る」事が大切だと思う。」

物事が変化する過程には段階があると思います。

いきなり全て完璧にしようと思うとスタートすら切れない時がある。
規制しすぎて普及しなかったりする。

理想はしっかり持ちつつも、まずは徐々に。
出来るようになって、徐々にやりたい事をクリアしていく。

これも大事な事だと思います。

オーガニック商品を求める理由は人により様々。

選んでもいいし選ばなくてもいい。
色んな人が居ていい。
自身で選択することがとても大切なのだと思います。

そんな一文字うどんさんの商品がコタンネットショップでも買えます♪

ぜひ国産小麦・石臼製粉の小麦本来の味を味わってみてください!

一文字 / 一文字うどん 200g

※画像を押すと商品ページに飛びます。

岡山県瀬戸内市産「フクホノカ小麦」使用。自家石臼挽き小麦100%の乾麺タイプのうどん。
黒く見える色の秘密は、ふすまと胚芽も一緒に挽きこんでいるから栄養たっぷり。
自家石臼挽きだからできる、香り高いおうどん。
お家でも一文字うどんさんのうどんが楽しめます!

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一文字うどん / 岡山県産 無農薬 しらさぎ小麦(薄中力粉) 500g

※画像を押すと商品ページに飛びます。

一文字うどんさん自身が育てた絶滅危惧種の希少な無農薬「しらさぎ小麦」。
石臼で小麦を丸々製粉したきめ細かい薄力粉です。
ふすまと胚芽も一緒に挽くので少し黒く見え、麦本来の香りや旨味を楽しめます。
うどんの他にお菓子、お好み焼きなどもオススメ!
とても希少ですので数はあまりご用意出来ませんが是非お試しいただきたい逸品です。

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一文字うどん / 岡山県産 フクホノカ (薄中力粉) 500g

※画像を押すと商品ページに飛びます。

瀬戸内市の農家さんに委託栽培してもらい自社で石臼製粉されています。
石臼で小麦を丸々製粉したきめの細かい薄力粉。
ふすまと胚芽も一緒に挽くので少し黒く見え、麦本来の香りや旨味を楽しめます。
うどんの他にお菓子作りはもちろん、お好み焼きやたこ焼きは、外はカリッ!
中はふっくらとしてとても美味しいです。
こちらは慣行栽培ですが、化学肥料は使用せず菜種カスを使用しています。

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食品について深く考えさせてもらった「一文字うどん」さん。

今は三代目の息子さんと一緒にお店と地域を盛り上げておられます。

活き活きお話しするお姿が印象的でした◎
秀千代さんありがとうございました!

研修はまだまだ続きます!
次回のレポートもお楽しみに♪

2016年11月17日
小豆島へコタンのルーツを巡る旅へ

まずはマルキン醤油さんの工場と記念館を見学して現代と江戸時代の醤油づくりの様子、流れをおおまかに頭に入れて、準備万端!

最初の目的地はヤマヒサさん!
四代目の勝久さんにお話を伺いました。

そもそも何故小豆島が日本の5大産地に数えられるほど醤油づくりが盛んになったかというと、諸説あるようですがそのうちの3つを教えていただきました。
まず1つ、弥生時代から塩づくりの島であったが江戸時代あたりから塩があまりはじめ、次第に醤油やそうめんに加工して売るようになった。
2つ目に醤油づくりの原料である大豆は九州から、小麦は瀬戸内から採れたので材料が集まりやすかった。
そして3つ目に江戸時代の輸送には主に船が使われていて、海に囲まれた小豆島が材料を集めるのにも、作ったものを輸出するのにも便利なのは言うまでもなく、当時は高価な船を造るのが規制されていたので島伝いに移動するしかなかった。そこで小豆島が停泊するのに丁度よかった。
という理由があるようです。

小豆島の歴史を簡単に説明してもらった後にいよいよヤマヒサさんの蔵に案内してもらいました。


今まさに仕込み中の醤油が杉樽に入って所狭しと並べてあります。


これはまだ若いもので、丸大豆の形が残ってます。


蔵の壁や柱に何百年もかけて住み着いた菌達が杉樽にうつり、その働きによって蔵毎の味が出来上がる。


蔵の中にはいろいろな時期に仕込まれた醤油がありますが、長く置けばおくほどうまくなるかといえばそうでもなく、ある一定の期間を過ぎると旨味が菌に食べられてしまうそうです。

このあと消毒のために火入れという工程があるのですが実は醤油の中では悪い菌は増えることができないので消毒をする必要はないのですが、火を入れることによって風味が増したり特有の味が引き出せるからあえてそうするようです。

いまの日本の仕組みだと自分たちの蔵で醤油を仕込まずにどこかの蔵から仕込まれた醤油を仕入れて火入れと濾過だけすれば「うちの醤油です!」と名乗れるようで、小豆島で仕込まれた醤油だけど他県で火入れしてその土地のものとして扱われることもあるようで…。

そんな醤油業界の裏事情まで教えてくださったヤマヒサさんを後にして次に向かうは平井さんの製麺所。


丁度平井さんがそうめんを伸ばしてました。


今や遅しと伸ばされるのを待ってます。




たくみな手さばきで伸ばされていきます。


そうめんに胡麻油が塗ってあるのでいい香りが漂っています。


そうめんのカーテンが出来上がりました。

お昼ご飯はみんなで持ち寄ったおかずと平井さんのそうめんを大きな土鍋で釜揚げそうめんにして頂きました。
これがもう抜群に美味しい。そうめんはもう夏だけの食べ物ではありません。

ご飯の後に平井さんにお話を伺いました。
本当にそうめんが好きで、あらゆることを試して常に最高のものを作り出そうとする。
そうめん協会に入ってそうめんを作っている時期もありましたが、協会に居ては自分の作りたいそうめんがつくれないということで協会をやめて自分で製麺所を始めました。
何よりも自分の仕事が好きで、だから毎日楽しい、こんなに恵まれていることはない。
と終始笑顔で話してくれました。
そんな平井さん、無類の動物好きで特に鳩には熱い。
人間のように言葉がしゃべれないからしっかりと様子を見て感じないといけない。
でもしゃべれない分人間のようにうそはつけない。

そうめんの話と鳩の話、どちらの話をしている時も楽しそうに話している平井さんのそうめんには信頼感があります。

そしていよいよ最後の目的地ヤマロク醤油さんへ

案内していただいたの
は5代目の山本康夫さん。


ヤマロク醤油さんはすべての醤油が杉樽で仕込まれています。
しかし現在全国の醤油屋さんで杉樽を使って仕込んでいるのは全体の1%程しかありません。
なぜここまで減ってしまったのかというと、そもそもとても高価な杉樽はお金に余裕のある酒屋さんが最初に買って20年ほどつかったおさがりを醤油屋さんや、味噌屋さんが
100年ほどつかってその後漬物屋さんへ…という流れがありました。
しかし酒屋さんがステンレスのタンクを使い始めたことにより杉樽の需要がなくなり、次第に杉樽を作る人も居なくなって醤油屋さんも金属製のタンクに変わっていきました。
しかし金属のタンクには菌が住み着かず添加せざるをえなくなりました。
それでも味が足りないので様々な添加物をいれているのが当たり前になっています。

日本食というものが世界的に注目されているなかでその根幹をなす醤油という調味料が近い将来、杉樽が無くなることによって全く味わいの違うものになってしまう可能性があるのです。

今小豆島には日本中にある杉樽の1/3~半分があります。
しかしその杉樽も使える年数には限度があるので桶屋さんが無くなってしまえば次の世代に繋げることはできません。
そこで康夫さんは杉樽を作る人がいなくなるなら自分たちで作ってしまおう!と決めたのです。
まずは今残っている最後の桶屋さんに杉樽を発注しました。
当時(2009年)その桶屋さんに「醤油屋に杉樽を頼まれたのは戦後初だ」と言われたそうです。
そしてその自分たちが発注した杉樽を作るところから参加して作り方を一から学びました。
醤油屋さんが桶屋さんに修行に行ったのです。

これで自分たちで杉樽が作れるようになりました。
しかしそれだけでは杉樽で仕込む醤油を将来に残すことはできないので、全国の醤油屋さんに杉樽を広めることにしました。
杉樽を1つ作るのに約200万円かかり時間を要する杉樽仕込みの醤油ではその元を取るのに90~100年かかります。
それでは醤油屋さんに浸透するはずもありません。
そこで康夫さんは10年で200万円を償却できる仕組みもセットにして杉樽を広めていったのです。
その仕組みとはメディアを積極的に活用することでした。
そうして全国の醤油屋さんでの杉樽の使用率を1%から2%へ引き上げて、少ないパイを奪い合うのではなくまずベースを広げる。そして競い合うのは品質で。
県外から来られた方にはその人の地元で杉樽を使って作っている醤油屋さんを紹介するそうです。そうしてその醤油屋さんで直売で買ってもらう。
それが一番その醬油屋さんにとって利益率がいいから。

そうすれば何世代にもわたって伝統的な調味料である醤油の味が守られる。
全ての行動がこの思いに繋がっていてとても説得力がありました。


みなさん忙しい中丁寧にたっぷり時間をとってお話をしていただいて本当にありがとうございました!!

みのり

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