2024.05.01

ベーシックインKOME 🍚

コタンとThe MARKET のスタッフが毎月順番に担当する個人コラム。
店頭配布の小さな印刷物『コタンタイムス』からオンラインへと場所を移してリニューアルしました。
紙幅に縛られず読み応えもUP!

移転後第一回コラムは、農産加工部『toita』で梅干しなどの加工品の生産と、会社全体のマネージメントを担う京町智子。
みんなが幸せに暮らせる未来を目指す、素敵なNEWプロジェクトをご紹介します!

ベーシックインKOME

<ベーシックインカム>
すべての国民が一律の金額を恒久的に受けられる社会保障制度

実験導入している国も知られています。日本は導入には慎重な姿勢ですが、国民が生活を保障されることで、それぞれ本当にやりたいことに向かえる希望をわたしは感じます。

社会の小さい単位=コタンでこのような制度ができないかな、スタッフが安心して暮らせるやり方を考えていました。 国と同じようにコタンも財源が問題です。
それと真逆のようですが、貨幣だけでつながるスタッフとの関係性は、限界を感じでいました。違うかたちでの安心したつながりをつくりたいと。

2023年秋に八ヶ岳のイベントに参加しました。
その場所で見つけたのです! ベーシックインカムならぬ、ベーシックイン米!!!
お米をつくろう!と私は決意しました。

このイベントの場所を提供していた、滝沢泰平さんご夫妻。
おふたりは、八ヶ岳で、仲間たちと「ベーシックイン米」をしていました。
協力して米作りをして、年間で分け合い、分かち合った米をお礼で贈ったりと資本主義から外れたつながり。仲間も増えて、在庫管理方法など、いろんな情報を教えていただきました。 主食があるという安心感。。。
ワッカファームで仕事をしていると感じる充足感です。これを感じてもらえたら、幸福感が増すことまちがいなし! ただ、田植え時期の6月は梅の最盛期でもあります。
梅干し製造を生業とするわたしにとって、この時期に梅以外のことを進める余裕がありません。やりたいけど、現実的にむずかしいと心のなかでは諦めモード。

そのイベントでは、いくつもの対談がありました。ひで社長が対談した方で、実際に自然栽培のお米をGETした方の話が実におもしろかったのです。
氣(いき)合同会社の彼女のやり方は、、、
地元のお米農家さんに、田植えと稲刈りをお願いします。田植えから稲刈りまでの除草作業を自分でやり、収穫したお米をすべて買い取る。価格は農家さんがJAへの卸値1K200円を、1K400円。倍の値段です。
このやり方なら、6月梅干し製造をしながらでも、お米をつくれる!!

しかし、私が道を切り開いていけるのか、まだまだ不安も感じていました。

イベントは2日間あり、会場内でゆっくり過ごす時間でたまたまお話した女性に勇気をもらったのです。
自然栽培の素晴らしさを伝えるため、農家さんと消費者をつなげる活動をしている方でした。農業体験型のつながり作りはとても興味深いものでした。活動内容を聞いているうちに、コタンスタッフが笑顔で、お米を分け合っている光景が目に浮かんできて、ぽろぽろと涙がでました。できない言い訳を作ってるけど、わたしやりたいんだと泣きました。 やろうと決めました。

イベントから帰って、すぐに長年コタンを支えてくれているスタッフ純子さんに相談。
氣合同会社のやり方を同じタイミングで聞いていた純子さんとすぐに意気投合!!GOサインです! 米農家さんを探す段階へ、、、、

ワッカファーム米部門伊賀さんと一緒にやりたいけど、忙しさを見ているだけに、この提案を受けてもらえるか、、、 思い切って話すとなんと快諾です!
なんという心の広さ、早朝から日暮れまで必死で働く伊賀さん ありがたい×1000000000000000000

コタン、ワッカファームがあり、ワッカファームでお米を作っている伊賀さんがいたからこそ今実現できることへ感謝。 社内で新しいつながりへ今年は挑戦、働くスタッフとやりたかったかたち。

田んぼの場所も決まり、田植え後のスケジュールも伊賀さんと共有し、あとはやってみるのみ。
輝く未来を確信してベーシックイン米(^^)

京町智子

写真左:お米づくりのスケジュールや除草について伊賀さんから説明を受けています。
写真右:決まった田んぼ。日当たりも道路からのアクセスも良い好立地◎