2009.04.20

   日常的な調理油として。これでてんぷらが楽しいです。

      福岡平田産業の遺伝子組み換えでない菜種を使った、菜種サラダ油。

 「遺伝子組み換え」 ずいぶん日常的に耳にし目にする言葉だけど、皆さんはどういう印象を持っていますか?
 食糧自給率の極端に低い日本。日本は海外から輸入によって現在の食糧環境を維持しています。。その中でも、とうもろこし、菜種、大豆はそのほとんどを、(菜種99.95%、大豆95%)輸入に頼っています。その代表的な輸入国であるアメリカ、カナダ、アルゼンチンなどでは菜種、トウモロコシ、大豆の栽培は、依然し組み換え作物が主流になっています。(アメリカではトウモロコシ栽培の80%、大豆の92%が遺伝子組み換え)
 「遺伝子組み換え」とは、たとえばトウモロコシに除草剤に強い菌の遺伝子を組み込んで、除草剤に強いトウモロコシにすることによって、栽培時の除草剤散布でほかの草だけが枯らすことができ効率が良かったり、アミノ酸の多い遺伝子を作物に組み込むことでうまみの多い作物ができたりする技術です。その種子のほとんどが、同じ種子メーカーから提案される栽培時使用する農薬や除草剤とのセット販売となっている。
 表面的には効率がよく、多くの収穫が得られる遺伝子組み換え作物は、これからの食糧難を支える作物として期待され主流となっている。しかし、もともと自然の生態系の流れに存在しない作物が広がっていくことでの生態系への影響(伝統的な品種もその近くで遺伝子組み換え作物が栽培されることでその花粉で交配してゆく)や長期間遺伝子組み換え作物を摂取した場合の人体の影響が不明のまま、現在の状況まで突っ走ってきている。
 日本においても、家畜の飼料なども計算に入れるとすごい量の遺伝子組み換え作物が日本に入ってきている。しかも、大豆や菜種を使う醤油、油などは、できたものに原材料のタンパク質が残っていないため、たとえ100%遺伝子組み換え作物を使用していてもその表示の義務はない。その加工品にたんぱく質の残っている豆腐、みそに関しても、5%以下なら表示の義務はない。(つまり5%以下なら「遺伝子組み換えでない」という表示ができる)。
 つまり、知っている知っていないにかかわらず、近所のスーパーで買い物をしたり、近所の定食屋でご飯を食べているだけで自動的に遺伝子組み換え作物を摂取している環境になっているのが現状。家畜の飼料などと考えると避けるほうがはるかに難しい。
 
 そんな状況の中、明治創業、創業100年を超える油屋さん、平田産業三代目の平田さんは、遺伝子組み換え原料を使用しない菜種油にこだわり、作り続けている。昔主な輸入国だったカナダが遺伝子組み換えを導入した時には、その輸入先を、まだその導入に慎重だったオーストラリアに変える。しかし、2007年に発表されたオーストラリアの遺伝子組み換え作物の導入によって新たな選択が必要となる。そこで、目をつけたのがオーストラリア大陸の南に浮かぶカンガルー島。ここなら大陸の遺伝子組み換えの菜種と交配することもない。そこで25軒の農家と契約することで現在遺伝子組み換えでない菜種を確保している。

 その原料を使い、搾油にはノルマルヘキサンを使わず原料の菜種に圧力をかけて搾る圧搾法で搾ります。精製には、リン酸、シュウ酸、苛性ソーダを使わずに、食酢で前処理後、油と水が分離する性質を利用した湯洗いを8回することで精製します。通常の大手菜種油メーカーが最終的な油まで10時間でつくるのに対して平田さんの油は1週間かけて作られています。

 原料、製法共にこだわった贅沢な菜種サラダ油。クセがなくとてもあっさりしてほのかに菜種そのままの香りの残るこの油は、ドレッシングなどの生食や炒め物、揚げ物、てんぷらによく合います。その値段からも日常的に使う油としておすすめします。
 家ではこの油でよくてんぷらをします。素材そのままを味わえる料理としててんぷら大好きです。使った油も熱いうちにカスが取れるフィルターのついた油保存容器に入れておくことで2,3回使えます。使っています。

 油は大事ですよ。いい油なら油料理もくどくなく、元気になります。コタンにはそれがそのまま調味料になる岡山産岡山搾りの一番搾り菜種油や玉締め一番ごま油、エキストラバージンオリーブオイルなどおいしい油がありますが、それらだけで日常油とするのは高価だし、てんぷらをするには強すぎます。この菜種サラダ油を日常油として、ほかのものをテーブルオイルとしたり、自分なりの油環境をクリエイトしてください。
      油がそろう店。「油のコタン」としてこれからもますますテカります。
           
              平田 菜種サラダ油  100g  58円


              平田 菜種サラダ油 1250g   840円