何年か前から「食糧危機がもうすぐ来る」というセリフをよく耳にするようになった。
コタンを始めた頃から、小麦ショックが来たらそれはかつてのオイルショックより大きなパニックになると見聞きした。それだけ日本の現代食は小麦に溢れそのほとんどを輸入に頼っている。
小麦だけではない、自給率40%で外からの輸入で成り立っている日本の食環境は、コロナ、戦争、いろいろな要因で外からの供給が途絶えると一気に危機になる。
たしかに15年以上食品小売業をやってきた経験の中でもここ最近の値上げ値上げは今までで経験したことのないものだ。
食品だけではなく、冷蔵庫や自動車、トイレなどあらゆる製品が製造供給できてない。
いったいどうなるかわからない。
しかし、今から来る危機はその供給の話であり、とうの昔に自給率は下がり、食品添加物、農薬、遺伝子組み換え食品に席巻されている日本、本当の食べ物という視点からはとっくに食糧危機の中生きてきたとも言える。
そして、もしかしたら、今の食品がさらに供給不安定になり、食糧供給への危機感が極まったその先に遺伝子組み換え食品のさらなる規制緩和や既に供給が始まっているゲノム食品の席巻というストーリーが用意されているんじゃないかと勘ぐってしまう。
コロナ然り、恐怖や不安が最も人々を煽動できる。
ここから来る食糧危機の恐怖や不安に立ち向かう唯一の手段は食べるものがあるということ。そしてそれがプラスチックでもなくゲノムでも無く本物の食べ物だということ。
つまりはすごく簡単。畑に種を降ろすことだったり、地元の優良な生産者から食べ物を買ったりなど、外からのモノではない、身近な食べ物のコミュニティの一員となること。
そのコミュニティが強固であればあるほど、近く必ず来る食糧危機と言われるその恐怖不安に惑わされないだろう。
2005年の創業以来、自然食コタンのコンセプトに「なるだけ問屋を通さない」を掲げて生産者、メーカーと直接取引してきたこともこのコミュニティの強度のためと言える。開業時掲げたこの「問屋を通さない」についてはまた次回掘り下げて話したいと思います。
農業生産法人ワッカファームを筆頭に沢山の生産者、メーカー、そして地域のお客さんとがぐるぐるとつながり、より優しく強いコミュニティのハブであることが商店コタンの一つの役割だと感じています。
同じ釜の飯を食う
ゆるぎないコミュニティ。
引き続きどうぞ宜しくお願いします🤲
-コタン代表-