空が高くなってきてすっかり秋の気配。
みなさん元気にお過ごしですか?
今日は秋分。
昼と夜の長さがほぼ同じになり、これからは秋の夜長といわれるように夜が長くなっていきます。
ご先祖さまや、亡くなった方を偲ぶ日でもありますね。
実りの秋。待ち遠しい美味しい食べ物たち。
コタンでも旬の野菜が続々と入ってきています◎
コタンに勤めていると、今まで何気なく買っていた野菜について改めて考える機会がチラホラ。。
2年前までオーガニックとはほとんど無縁の生活をしていた私。
野菜に関しても、オーガニックの野菜は高くて
お金持ちの人が食べるオーガニックセレブの食べ物なんだろーな~と思っていました。
コタンに勤めてみて分かった事。
オーガニック野菜は高く売って沢山儲けたり
高級レストランでだけ出されるセレブの為だけの食べ物じゃないという事。
無農薬・無化学肥料の自然栽培で作られた野菜は
虫や微生物がワサワサ沢山住む自然の中で、泥だらけの人の手が加わりながら作られます。
人と自然の循環を守りながら作られる、その土地に根差した多様性に富んだ物。
それはとっても庶民的な食べ物だという事。
60年ほど前は無農薬・無化学肥料は当たり前で
家庭菜園をしている家庭も多くあえてオーガニックと呼ばなくても全部オーガニック野菜でした。
それが戦後70年の間に農薬の普及が急激に行われた結果、
オーガニック野菜の方が手に入りにくくなってしまったのです。
オーガニックの野菜は形が不揃いの物も多いけど、栄養豊富で味が濃くとても美味しい。
旬の物はその季節に不足しがちな栄養素がたっぷり入ってて身体にもとても良いです。
しかし、普通のスーパーマーケットではほとんど見かけないし、
農薬・化学肥料をかけて大量生産しない分値段も安くはありません。
でも、身体に良い美味しい野菜を食べたいなぁ。。
それを身近に叶える方法があります♪
ずばり「家庭菜園」です!
9~11月頃までは秋蒔きの種のシーズン◎
ちょうど今がはじめ時です♪
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ちょっと種のお話
野菜は無農薬・無化学肥料、自然栽培!
とこだわっていたとしてもその野菜の「種」について考えた事はありますか??
これ、結構知らない方多いのです。
私もコタンの勉強会で教わるまで詳しく知りませんでした。
種には実は種類があります。
大まかに3種類。
スーパーマーケットで売っている野菜を思い浮かべてください。
大きさ・色・形が揃っていますよね?
この野菜たちは「F1種」と呼ばれる種類の種で作られた野菜です。
人工的に交配させた種。
最初に種を蒔いて育った「一世代目」は大きさ・色・形が揃い早く育ち、育成が均一。
一気にたくさん育てたくさん収穫出来るという特徴があります。
ただ農薬と化学肥料とセットで使わないとうまく育たないそう。
この種のもうひとつの特徴は、種を継いでいくことが出来ないという事。
種は採れることは採れるんですが、その採った種で野菜を育てても
「一世代目」のように揃った野菜は採れません。
品質がバラバラに育つそうです。
中には種が出来ないように品種改良された物もあるそうです。
農家さんは形の揃った野菜の方が売れるので、毎回種は採らず
また新しく買って育てるのが主流なんです。
「F1種」の他に「固定種」と「在来種」があります。
こちらあえて二つ一緒に説明させていただきます。(細かくだと少し違います)
昔からある種で、長い期間をかけてその土地の気候や環境に適応した種。
種を継ぐ事で、何世代にも同じ形質が子に受け継がれて、その形質が固定化されたものです。
種を継いでいけるので、繰り返し採った種で育てることでその畑に合った野菜になります。
そのため、肥料や農薬に頼りすぎずに栽培できるという特徴があります。
家庭菜園で無農薬野菜を育てるのは
断然!「固定種」「在来種」がおススメです♪
「固定種」「在来種」の種はどこで買えるの?
ホームセンターや100円均一で種を売っているのを見かけると思いますが
ほぼ100%「F1種」の種になります。
「F1種」と「固定種」「在来種」の種の見分け方ですが、
「F1種」の種の袋には「F1」「○○交配」「一代交配」や「交配」と書かれています。
(〇〇はメーカー名が多いです)
「固定種」「在来種」の種の袋には「○○育成」と書かれているもの(○○はメーカー名)
特に何も書かれていないものがあります。
もしホームセンターで「固定種」「在来種」の種を見つけたとしても、
その種の親は農薬・化学肥料で育ったのか、自然栽培で育ったのか、それによって品質が変わってきます。
無農薬で育てたい、「固定種」「在来種」の種を育てたい。
そういった場合は、種の種類の他にその種が育った環境にも注目する事をお勧めします。
国内にはそういった種を扱うメーカーさんはちゃんとあります。
ただ、農薬や化学肥料、「F1種」が主流になった現在の市場では
中々見かけることが出来ないのが現状です。
そんな、自然栽培で育った親から採れた「固定種」「在来種」の種を
コタンでは開店当初から扱っています。
コタンおすすめ「固定種」「在来種」の種
※写真を押すと商品ページに移ります。
「たねの森」
※写真を押すと商品ページに移ります。
自社農場、またオーガニック認証、バイオダイナミック認証を受けた海外の農場、
国内の農薬や化学肥料を使用していない農場で栽培・採種された種です。
採種後も薬剤処理は一切行われていません。
「たねの森」の種子はすべて自家採種可能な固定種。
そしてその多くは、先祖代々受け継がれてきた、エアルーム種と呼ばれる伝統品種でもあります。
「浜名農園」
※写真を押すと商品ページに移ります。
伝統野菜(固定種・在来種)の種子を中心に販売。
自ら栽培し美味しいと思う品種、味が良いのに商品化されていない隠れた伝統品種など、
種屋のプロが選んだ種を販売しています。
日本で売られる種は外国産が多いです。
高齢化で途絶えてしまいそうな国産の伝統品種を全国から集め、
一部の品種は種採り契約栽培を少しづつ増やすなど国内産の種に力を入れています。
両メーカーさんとも、季節ごとに発行されるカタログに色んな思いを綴っておられます。
その文章を読むたびに、継いで行く事、守るという事、
少しでも社会や環境が良くなれば良いという思いが溢れています。
とても素敵なメーカーさん達です◎
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Let’s はじめての家庭菜園レポ
「野菜を育てる」
やった事がないととても難しそうに感じませんか?
かくいう私も家庭菜園初心者。
苗から育てた事はあるのですが、種から育てた事はありません。
前からずっと種から育ててみたいなーと思っていました。
そうだ!
今がタイミング!
今回初めて種から育ててみようと初挑戦♪
今回アドバイス頂いたのは、コタンでもおなじみ
コタンと共に歩んできた岡山県の山と海の綺麗な邑久町(牛窓)にある
自然栽培の農家「ワッカファーム」さん◎
そしていつも心強い味方、コタンの先輩スタッフにもたくさん教えて頂きました♪
ほんとの本当の初心者なので、まずは強くて育てやすいハーブに挑戦です◎
ワッカファームさんに初心者にオススメのハーブを選んでもらった中に
私の大好きなハーブを発見!
「カモミール」と「ディル」です♪
「カモミール」はハーブティーや化粧品で良く使われる癒しのハーブ。
白い花も可愛いですが、その花を頭ごとチョンと切って熱湯を注ぐだけで出来る
フレッシュカモミールティーは絶品!
何とも言えない甘くて癒される香りでとっても美味しい!
庭に咲いていたらいつでも飲める。。最高です!
「ディル」もジャガイモ料理に入れると風味が増してさらに美味しくなります!
鮭にも合いますね♪
ツナサンドにもめっちゃ合うとか!育ったら絶対やってみる~♪
この二つが庭にあれば私の毎日が一層楽しくなる。。。◎
咲いた時を想像して今からワクワクです♪
まず、畑の土。
ワッカファームさんより、
沢山の落ち葉や草を積んで適度な水分があれば数ヶ月で土に(腐葉土)。
コンポストの様に生ごみを混ぜても良いし、米糠も混ぜるとgood!との事。
(山の中にあるフカフカした黒い土のイメージです。)
畑を始める時は土から作る事をオススメしてもらいました。
でも、土から育てると今蒔ける秋蒔きの種が蒔けない。。
たまたま庭の一角が、数年落ち葉もそのままにしてた場所が!
今回はこの場所の土を使おうと思います。
もしそういった土がない場合、
固定種・在来種の種を扱っている浜名農園さん(畑懐)では土も販売されています◎
https://hafuu-tuti.jimdofree.com/
さて、種を植えていきます。
ワッカファームさんから教えてもらったカモミールを育てる注意点。
根っこが真っすぐなので、苗より種から育てるのがベストとの事。
種がものすごーく小さいので蒔いた後にかぶせる土は本当に薄く。
本当に小さい!
使用した種は
「たねの森 / ジャーマン カモミール」
※オレンジの文字を押すと商品ページへ飛びます。
発芽まで湿り気が必要。
種が小さく流れてしまうので濡れた新聞紙や濡れた布をかぶせて乾燥防止するのが良いとの事。
カモミールは一度蒔いて花が咲くと翌年から色んな所でこぼれ種で発芽するから
それも楽しいそう◎ワックワク。。♪
ディルもカモミール同様、根っこが真っすぐなので直蒔きがベスト。
意外と湿度にも強いけど基本は乾燥地で育てるのが良いそうです。
開花後に種採りもしやすいハーブなので、咲いた翌年からどんどん増やしていきやすいハーブだそう。
今回は先輩から頂いた、先輩の家で育ったディルから採れた種で挑戦◎
なんだかかわいい♪
このように種を継いでいけるのも家庭菜園の醍醐味ですね!
「たねの森 ディル」
こちらもあります◎
※オレンジの文字を押すと商品ページへ飛びます。
作業してたらバッタの親子が。。!微笑ましい。。
こういう風景も癒されます◎
一週間後、みみみ見てください!
ディルの芽が出てましたー♪
かわいい~◎
カモミールは発芽がイマイチ。。
ワッカファームさんに相談すると
暑さのせいかもしれないので、これから秋にかけてどんどん蒔ていける種なので
ダメなら何度でもめげずにやってみよう!と♪
はい!めげずにやってみます!
初めての事は、失敗と成功を繰り返しながら身に付けていくんですもんね!
これからドンドン育てていくのが楽しみ◎
ちょっと自信が付いたので次は野菜に挑戦しよう!
やってみて感じた事。
家庭菜園、ハードル、全然高くない!
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世界で家庭菜園がブームの様です
先ほどレポでもお伝えしたよう、家庭菜園は意外と手軽に始められます◎
コタンの先輩もプランターで色々野菜を育て、日々のお弁当にもとっても役に立っているとか♪
おいしそう。。!
実は今世界でも「家庭菜園」がちょっとしたブームになっているんです。
キッカケは様々。
今世界では地球温暖化や人口増加、食料危機など色んな問題がありますよね。
緊急時に自らの力でどれだけ生活を維持できるか、必要不可欠な食料事情。
こういった危機感以外にも、昨今の流行病で健康に気を使ったり
生き方を見直している方が増えているそうです。
危機感や健康維持の他に注目されているのが「心の豊かさ」
これまでモノだけが消費されてきたという所から
作る過程も楽しむという、心の豊かさも注目されています。
そして、「食べる」ということを通して、
何を選び、誰が豊かになり、どんな未来を作るのか。
「つながり」を意識した人が増えてきました。
それは現在の色んな自粛でより明確になった、分断された個人と社会の問題にも繋がります。
大量生産・大量消費の世界。
工業化で求められる低コストで効率の良い均一化、それによる多様性の排除。
農業も人も例外ではありません。
農業は大勢の人間が生き延びるために考え出された知恵の一つです。
その長い歴史の中で虫害、冷害、不作、何度となく絶滅の危機にも晒されてきました。
それをなんとか乗り越えてこれたのは「種の多様性」のお陰です。
多様だからこそ生き抜ける種がある。
すべて同じだと全滅してしまいます。
種を蒔き、芽が出て、花が咲き、実がなり、種を採る。
翌年その種を蒔き、野菜を育てる。
長い間、脈々と繰り返してきた「種を継ぐ」という事。
種を採ることによって、そこの畑に合った、農薬や化学肥料が無くても
虫害や病気に強い生命力たくましい種となります。
その土地、その畑によって、いろんな色・形・背格好の作物の種がある。
それはごく自然な事なのです。
現在、日本の流通における種の固定種・在来種が占める割合は1%もありません。
育てても、その販路や流通の問題が多く、種継ぎ農家さんも販売に苦労されたそうです。
それでも続いてこられたのは、食べてくれる人が居るから作ってこれたという事。
種を守る作り手、それを販売・流通する人、それを食べる人。
この循環があるからこそ続いていく。
多様性のある種を守っていくにはどうすればいいか。
消費者の自分が出来る事は何だろう?
「家庭菜園」や「オーガニック野菜」はたまた別の方法もあるのかも。
多様性がある社会。
違ってるのが自然だし、何だってあり得る。みんなが繋がっている。
やさしい自然の「つながり」
その循環の中に居るという事。
自分が選択するものがどんな未来に繋がっていくのか
私も改めて考えていきたいと思います。
実りの秋がみなさんの食卓や心を鮮やかに彩りますように。
素敵な秋をお過ごしください◎